キャバクラ通い日記 ~キャバ嬢と恋愛できるのか~

今まで通ったキャバクラ、スナック、風俗での出来事を赤裸々に書きます!

南国の風。

アキラと那覇空港に着くとビックリした。
暖かい!すぐダウンを脱いだ(笑)
半袖でもいいくらいだ。1月?4月くらいに感じた。
空港に作業車が迎えに来ていた。
まぁわかりやすく言うと小さいバスみたいな車だ。
迎えに来てくれた松岡さんに挨拶をするとすぐに出発した。人手不足で今日から働くらしい。


そうだ。僕は働きに来たんだ。
すっかり遊び感覚でいた僕はここにきて初めて気が引き締まった。


車窓から南国を感じさせる心地よい風が僕の仕事に対する気持ちを吹き飛ばす。


松岡さん『メシ何でもいいだろ?』


僕・アキラ『はい!』


僕とアキラは沖縄で初めて食べる食事に胸を踊らされた。ゴーヤチャンプル? あの豚肉のやつじゃないの?



車は吉野家に入った。



えっ?牛丼?牛丼なの?



松岡さん『全国チェーンだから味は間違いないからよ』




この時はピンとこなかったが後日わかった。
沖縄の人には悪いけど沖縄は独特の味付けで2日~3日の滞在なら大丈夫だけど毎日は慣れないときつい。


ササッと牛丼をたいらげ車は国道を北上。
近代的なビルは段々少なくなり代わりにテレビでみるような沖縄の歴史的な建物が多くなってきた。


現場は名護市の小高い山の中にあった。
生活する民宿は現場から車で15分くらいで海の近く。
エメラルドグリーンの海に感動する間もなく荷物を置いてすぐ現場に向かった。


現場は現地採用のバイトの方と共同作業で思ったより簡単な作業だったから安心した。
何より沖縄の方は人懐っこいというかすぐに馴染めた。やっていける。


初日は旅の疲れもあって夕食の後に軽く歓迎会をしてもらい部屋に戻った。アキラと相部屋だったがアキラは他の人達とパチンコに出掛けた。
なんか急に寂しくなってジュンコに電話をかけてみた。


出ない。


そうかジュンコはクラブで働きだしたんだった。


呼んだらすぐ来てくれて僕のワガママは何でも聞いてくれたジュンコに僕は知らず知らずのうちに依存していた。
ここにはジュンコはいないとわかると急に寂しくなってきた。




数日間過ぎて仕事が終わればパチンコや飲み屋にとみんなそれぞれの時間を過ごしていた。
僕も段々新鮮さがなくなりついにパチンコを初めてする事になる。暇だったから見に行っただけだったが1台の車に3~4人で乗り合わせて行くので帰りたい時に帰れない。見よう見まねでしてみたら確か2万円くらい勝った。その日はみんな勝ったみたいで松岡さんの奢りで名護市のスナックに行った。



『お客さん内地から来たんですか?』

僕と同じ歳くらいの女の子が隣に座った。
その子は南国娘って感じの子で沖縄から出た事がないって僕にやたらと内地の話を聞いてきた。

人と接する事に飢えていた僕は嫌な顔せずに聞かれた事に対して丁寧に答えた。

後々あちこちのスナックやキャバクラに行くことになるのだが観光地のキャバ嬢やスナックのお姉さん達の振るまいは良い。
通う事がないから数字的にはおいしくないのかもしれないが常連さん相手より楽なのかおもてなし感が出ていて僕は観光地で飲みに行くのが好きだ。


沖縄で初めて入ったスナックも松岡さんに奢ってもらったがパチンコに勝った僕はパチンコで勝ったお金なら飲み屋で使ってもいいかなって思った。
働いて稼いだ2万円もパチンコで勝った2万円も同じ価値なのにパチンコで勝った2万円は働いて稼いだ2万円より低く感じていた。


次の日僕は沖縄のバイト君から自転車を借りて昨日の女の子の所に行った。
名前もわからないその子と話したくて。


初めて1人でスナックに行った。
支払いも初めて自分でした。きっと沖縄だったからだろう。周りは誰も知らない。観光地の人はおもてなし感があり凄く優しく感じた。


そして何より寂しかったんだろう。



南国の風が僕の背中を押してくれた。