地元へ。
僕は突然熊本を去る事になった。
一緒に仕事している社員さんからバイトから社員にならないか?って言われて面接を受ける事になったからだ。話はまとまっていて面接といっても形だけらしく僕は現場が終わらないうちに帰る準備をした。
彼女のジュンコは僕が帰る事は喜んでくれたが社員になる事は反対だった。
出張が多いのが一番の原因。
僕はジュンコが近くにいないから色々してきたが毎日のようにジュンコと一緒にいる生活に戻るのが不安だった。それでもバイトじゃなく社員で働くチャンス。
とりあえず帰る。
そう思って帰る。
そんな感じだった。
リカ『地元帰ったら会えるし大丈夫だよ』
リカはけっこう あっさりしていた。
面倒臭くならなくて良かったと思ったけど少し寂しかった。
僕は熊本で色々体験して大人になった気がしていた。
成功より失敗から学ぶ事の方が大きいと実感した熊本での生活だった。